革張りソファーや車のレザーシートに、ひび割れや色のはがれ落ちなどが起こりはじめ、そうなってしまうと、日に日に(あっという間に)座面や背もたれや肘置きなどの革がボロボロに傷んでいってしまい、いよいよ限界だ!ということで、劣化や擦れや色落ちやひび割れや破れなどおこった劣化ソファーやレザーシートのリペア(補修・修理・修復)をしてほしいと、弊社にご依頼いただくことがとても多いのですが、
殆どの方が、長期間使用しているうちに、擦れ(摩擦)によってそういったことになったと思っておられます。そこまでの耐久性のソファーやレザーシートだと思われているのです。
確かに、皮革表面へトドメを指していっているのは、摩擦(擦れ)ではあることは紛れもない事実ですが、
実は、使用の仕方と手入れの不足で、ソファーやレザーシートが傷みやすくなっている状態(摩擦で傷みやすい原因)を殆どの方がつくってしまっています。
それは、何か?
革張りソファーは普通、人が使いやすいように表面を色々と加工されているのが普通です。
実は、人の汗や皮脂、ペットの体液(もちろんヨダレもだよ)が革の表面に付着、放置されて時間が経過すると革表面に加工が施されている保護膜を溶かしてしまうことが一番の原因になっていることが多く、よって摩擦(擦れ)に弱くなってしまい、あれよあれよという間に表面がボロボロ!なんてことが多いというのが現実です。
汗が付く、体や顔の脂が付くなどです。
例えば、子供たちがソファーの上で、汗かきながらバタバタ遊んだり、背もたれを滑り台のようにしながら遊んだり、
夏場などに、ソファーの上で昼寝してて、目を覚ましら背中は寝汗でビッショリ!かいていたり、もちろん、手が脂ぎっていたり汗をかいている時に普通にソファーに触れる・座るというようなことなども、皆さん身に覚え、又は見覚えがあるはずですよね。
車の本革張りステアリング(ハンドル)やシフトノブも一緒です。
手は、すごく汗をかきます。もちろん脂ぎります。そんな手で運転しているのですから、表皮には汗、皮脂が最もよく付きます。
まさにそれです。
それが、皮革表皮を弱くする、一般的に最も多い原因です。
その時に、使用後、表面(保護膜の上)に付いた汗や皮脂などを、乾いたタオルまたは、固く固く絞った濡れタオル、又はタオルに軽く中性洗剤をつけたものなどで拭き取っておく、それだけで革が傷みにくくなります。でも、摩擦で表面を傷めるほど強く又はしつこく擦っちゃだめですよ。あくまでも優しく、そして表面をよく見ながら皮脂などが付いているのを取るだけです。
よく弊社でも、革張りソファや車のレザーシートの劣化リペアだけでなく、シャイニング(汚れ落とし・クリーニング)の依頼もいただきます。明るいカラーのソファーやシートほど、シャイニング前後の美しさ(色)の違いが顕著に分かりますが、その汚れは、実は殆ど、汗や皮脂に汚れや埃などが付着し、表皮(保護膜の上)にそれが固着し覆っていることが殆どです。
言わばその表面に固着した汗や皮脂を含んだ汚れを放置して使用していると、革がひび割れてきたりしやすいのです。
固く固く絞った濡れタオルや、中性洗剤を付けたタオルで日ごろからこまめに拭くなんてことなかなかできないかもしれませんが、常日頃、乾いたタオルなどソファーの片隅やシートのドアポケットやコンソールボックスに入れておいたり、そばに置いておき、ちょこちょこ拭いてあげるくらいのことはできるのではないでしょうか。
新品の革張りソファーやレザーシートの車を購入した場合は、ちょっと、心がけてやってみてはいかがでしょう。
本人は同じソファやシートで、それをやるのとやらないのとの比較はできないので分からないでしょうけれど、結果的には、必ず持ちが大きく違ってきます。
本来、革張りソファーも車のレザーシートも、日ごろのお手入れ(毎日やるのであれば本当に乾いたタオルで拭くだけで違う)をするのは、必須なのです。
・・・なかなかできないけれど。。。
だから、「知っていて損のない」少しでもできたら違ってきますよっていうお話でした。